株式会社ニチイ学館の財務状況です。
売上高は右肩上がりですが、利益はここ最近減少傾向です。
12年度をピークとした営業利益率の低下が目立ちます。
総資産は増加していますが純資産額は07年とそれほど変わりがなく、負債割合が増えています。
07年と比較すると総資産は約2倍。有利子負債の割合がかなり大きくなっています。
一旦減少したものの、利益剰余金は増加傾向です。
ROE、ROA共に12年度をさかいに低下しています。
近年営業CFが減少。投資CFを抑えることでフリーCFをプラスに保っています。
売上高に対する営業CFは4~6%を維持していましたが、近年下降気味です。
介護を中心としたヘルスケア部門が全体の5割強。
教育部門の営業利益率が悪く、他部門の利益を大きく減らしています。
売上高はヘルスケア部門のみ成長。教育部門の営業損益が減少し続けています。
超高齢社会に突入した日本において介護需要の拡大が続いていますが、社会保障政策のもとにサービス価格が統制される現状においてなかなか利益を伸ばせていません。さらに肝心の担い手不足が深刻になりつつある現状、外国人を含めた人材マネジメントが重要になってきそうです。