2014年11月10日月曜日

アスクル株式会社

アスクル株式会社の財務分析
アスクル株式会社の財務状況です。


アスクル株式会社の売上高推移
事業開始から非常に高い成長率で売上高を伸ばしてきました。08年頃から一時停滞していたものの、ここ数年は再び成長を続けています。

アスクル株式会社の業績推移
売上高は順調に伸ばしているものの営業利益は減少を続けています。

アスクル株式会社の損益計算書及び利益率
売上高利益率の低下は食い止めたものの、営業利益率は低下が止まりません。





アスクル株式会社のバランスシート推移
12年にヤフーとの業務・資本提携をはかり、財務体質は大幅に改善しています。

アスクル株式会社のROE及びROA推移
売上高は総資産の約2倍程度。収益性が悪化しているためROE、ROAともに減少傾向です。

アスクル株式会社の利益剰余金及び現金同等物
利益剰余金は11年に自己株式取得により大きく減少しましたが、近年また積みましています。

アスクル株式会社のキャッシュ・フロー推移
14年度は物流センターへの大型投資のため投資CFが大きくマイナス。その影響でフリーキャッシュフローもマイナスに転じています。

同業者業績推移比較
同業者である通販型オフィス用品販売のカウネット(コクヨ)も業績を伸ばしきれていません。





「明日来る」を売りに急成長してきたアスクルですが、ここにきて業績にブレーキがかかっています。オフィス用品に特化して差別化を図ってきましたが、アマゾンや楽天などが同じ商圏に入ってきました。流通網が高度に発達した日本では配送ではもはや差別化をつける事ができず、勝負は品揃えと価格になってしまっており、そのことが収益性を悪化させている一つの原因であるように思えます。
ヤフーと提携して「ロハコ」というB to Cに参入しましたが、激しい戦いを続けているアマゾンと楽天の間に割って入ることができるでしょうか。厳しそうな予感がします。