モスバーガー(㈱モスフードサービス)の財務状況です。
90年代は年率7%以上の成長をしていたものの、2003年から2004年にかけて大きく売上高を落として以降成長は緩やかです。
売上高は緩やかながら伸びているものの、利益は横ばいです。
売上高利益率を4%程度上昇させていますが、営業利益率を伸ばしきれていません。
自己資本比率が高くて有利子負債が少ない、流動比率も高いすばらしい財務体質です。
着実に内部留保を積み上げているのか自己資本比率が上昇し総資産も増加しています。
資本回転率は1,23回、ROAは4.6%、ROEは4.3%です。
営業キャッシュフロー内で投資を続け、フリーキャッシュフローもプラス傾向です。
モスバーガー事業が全体の90%以上を占めており、その他にも飲食事業を展開しています。
営業利益のほとんどはモスバーガー事業からあげており、その他飲食事業セグメントは赤字になっています。
モスバーガー事業の営業利益が上昇しているものの、その他飲食事業は長年赤字続きです。
モスバーガー店舗は国内に1,412店舗、海外に325店舗あります。さらに海外店舗の7割以上が台湾に出店しています。
2013年後半から客数の前年同月比がマイナス続きです。しかし、客単価はプラス傾向であり、安売りによる価格競争はしない戦略のようです。
外食業界、ファストフード業界は軒並み苦戦を強いられていますが、その中でも業績を維持し検討しているのではないでしょうか。業界No.1のマクドナルドが大きく業績を落とす今、安売りをしない高品質路線を続けてきたモスバーガーにチャンスが訪れているような気がします。不採算事業を整理しリソースをモスバーガー事業に集中することで、さらなる発展をしてほしいところです。