株式会社雪国まいたけの財務状況です。
売上高は緩やかながら成長を続けています。
12年、13年は営業損益・最終損益とも大きな赤字を出しました。
利益率は以前のレベルまで回復しています。
財務体質を見ると自己資本比率が低く、負債に対しての有利子負債が大きな比率を占めており、資金繰りの厳しさが想像できます。
11年、12年にかけて固定資産が増加し大きな設備投資を行ったことが想像できますが、利益に結びつかず純資産割合が大きく落ち込みました。
資本回転率は0.79回、ROAは3.0%です。純資産が小さいためROEが78.1%と大きくなっています。
11年から13年にかけて借入による大きな設備投資をした模様です。
まいたけを筆頭とする各種茸を製造販売する茸事業がメインセグメントで、加工品製造販売のもやし・カット野菜事業が次に続きます。
もやし・カット野菜事業の営業利益率は4.5%程度で利益貢献度はあまり高くはないようです。
主要野菜別に見てみるとぶなしめじが2年連続大きな伸びを見せています。
株主は大平家一族が株式の大きな割合を保有しており、オーナー企業であることがわかります。
同じく茸の製造販売をしているホクト㈱と比較してみると、売上高についてはその差が大きくなっています。
しかし、利益についてはホクトの利益率が大きく低下し、その差が縮まっています。
財務体質を比較すると雪国まいたけの総資産はホクトの総資産の約半分。有形固定資産の占める割合が大きいのは共通ですが、純資産の割合がホクトの場合かなり高く雪国まいたけの財務体質の弱さが目立ちます。